捕らえられた者-7
◎
(あの時パンチ食らわなければアタシが勝ってた!アタシが負けるわけないんだ!)
杏奈は地下室の牢の中で鬼人達を睨んでいた
「どうした?怖いのか?大丈夫、殺しはしないから」
「そうそう、二度と鬼人に逆らえない様にお仕置きするだけだからさ」
「ふんっ…勝手にしろ!鬼のくせに言葉なんて喋りやがって!」
「鎌がないのに強気だねぇ?」
杏奈の鎌は鬼人に取り上げられていた
「武器の能力者は弱いねぇ、武器を呼べるのは自分の半径二メートルいない、手で触ってないと武器を還すことも出来ない、還すことが出来ないから喚び出すことも出来ない、つまりは、ただの無力な人間だ」
「だから何?鎌がないからってアタシが無力とは限らない」