雪と鬼-1
◎
人里離れた冬景色が広がる雪の上を一人の男が歩いていた
やがて男は一つの小屋に辿り着きドアをノックした
コンコン
中からは水色の髪、白い着物、頭には角が生えた女性が出てきた
「あら…ここに人が自ら訪ねてくるなんて…どちら様かしら?」
「オイラは旅のもんで八郎っていいます!中に入れてください!」
「元気がいい旅人さんだこと…分かりました…中に入ってください…」
*
男は中に入り出されたお茶を啜っていた
「あら、ビックリなさいませんのね?」
部屋のいたるところに氷漬けにされた人間が転がっている
「ああ、だってアンタ雪女だろ?」