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狭間
【調教 官能小説】

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-5


濃厚なキスを終えた時には、猫の姿はなくなっていた。
静かな公園のベンチで2人、隣り合って座る。

これでは俺たちがカップルじゃないか。
いつの間にか自分が誰かに見られる側になったということを想いながら、隣にいる女に目をやる。

「・・・。」

キスのあと、ずっと黙ったままの理恵。
放置して帰っても良かったのだが、理恵の目は、どこか哀愁を漂わせ、俺に帰らないよう訴えていた。

「俺は帰るぞ。」

「・・・こんなことして・・・何も言わないで帰るの?」

「謝って欲しいのか」

「・・・違う。」

ハッキリと答える理恵。良く分からない女だ。

「俺に惚れたか?」

「・・・ぅ・・・・。」

無理やりキスされた相手に惚れる女をはじめて見た。
そして俺は確信する。
女の中には、自分の領域を、性を踏み荒らされることをあえて求めるタイプがいる。
まさに理恵はそれだ、と。

それを確信したとき、俺のものは急に成長した。欲望が高まっていくのを感じる。
そして言った。

「お前は俺のものだ。」

目の前の女はほんの一瞬だけ、無邪気に笑った。どこか猫のように。
そしてまた顔を赤くしてうつむいた。


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