人は忘れじ-1
いつも明るくて楽しいレン先輩からは想像もつかないような
荒々しいキスだった。
「んぁっっっ・・・」
私の舌に夢中で吸いつくレン先輩に私も必死で答える。
よだれの糸が二人の隙間を埋める。
顔中を優しく触り、激しいキスを繰り返す。
お互いの渇きを潤すように。
お互いが待ちきれないように。
「レン・・・・」
首筋をなぞるようにゆっくりとレン先輩の親指が降りて行く。
その跡を唇がなぞるように降りて行く。
あごの下をなめられて思わず目をつぶる。
「はぁぁ・・・・ぁ・・・あああ・・・ぁぁ・・」
「明日になったらすべて忘れろ」
少しゆがんだ顔で小さな声で言う。
うん。うん・・・・
ちゃんと忘れるから。
ちゃんと忘れるから。
今だけ。今だけでいいから。
私を愛して。
その手で
その舌で
その目で
私を愛してください。
ちゃんと忘れるから。