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246
【青春 恋愛小説】

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17-2

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伊織達は、道玄坂上で下車をした。

鉄弥達も続き、再び少し間隔を開けて追跡開始。


降りた際に然り気無く手を放し、また然り気無く凛子に謝罪した。


しかし凛子は暫し黙った後に再び手を繋いできた。


鉄弥は、一体何が起こっているのか全く理解出来なかった。


「.......こうしてる方が私たちもカップルみたいじゃん。敵を欺くには、まず味方から.....だよ」


正直、凛子の言っている意味が全然理解出来ない。
その言葉を使うタイミングは果たして合っているのか。


だんだん、それどうでもよくなってきた。

もう、凛子と手を繋げるならそれでいい。


鉄弥は目では伊織達を追いながら、思考は全く別のベクトルを示している。


またしても会話は続かないが、足取りだけはしっかりと二人を追う。


凛子は、鉄弥と繋いでいる逆の手では小まめに写メで伊織達を押さえている。


記者の卵根性には頭が上がらない。


色々終わったら暁生にも、改めて凛子にも、詫びよう。

二人は、二人を追い続けた。
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「ここ.....だよね?確かにここに入ったよね....?」

「......あぁ...」


鉄弥達二人は、神泉にほど近い場所で、立ちすくんだ。


眼前には、下品なネオンで夜空を照らすホテルが。


伊織達は、確かにこのホテルに入っていった。間違いない。

この時点で伊織が黒だという証拠は十分に取れた。凛子も写メに収めている。
任務遂行だろう。


しかし手を繋いだままの二人は、立ちすくんだ。


「任務遂行....だよな?」

「うん.....」


外から中を覗いてみる。

伊織達は、部屋の内装写真が並ぶパネルの前に立っていた。


鉄弥も、最早どうしていいの分からない。
頭は混乱している。



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