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春眠の花
【フェチ/マニア 官能小説】

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は乃花-5

「朝食はぜんぶ食べられました?」

 佐倉麻衣の問いに、はい、と私はうなずいた。

「食事の中にとくべつな薬を混ぜておいたんです。体調がいつもと違う感じがするでしょう?」

「どんな薬ですか?」

 私の顔があまりにも赤いからなのか、彼女は目を細めて笑い皺を見せる。
 応える代わりに、意味深な沈黙をつづける看護師。

 間もなく、振動する器具によるマッサージがはじまった。

 それは手指のあいだから手のひらへ移動して、手首までをまんべんなく指圧していく。

 ただそれだけのことなのに、スーツの内側にたちまち汗を感じはじめる。
 普通じゃない反応だと私は思った。

 今度は二人がかりでパンティストッキング越しに足首やふくらはぎを、それに胸元から首すじに上がって、耳の裏側にまで器具が這いずりまわる。

 気持ちいいですか、と誰かに訊かれた。

 思っていたより、と応えておいた。

 本音はそんな生易しい気持ちでは済まないくらい、すごく良かった。

 休む間もなくマッサージはつづき、耳たぶを震わせていた器具の先が、耳の内側へまわり込んでくる。

 そこには女性器の陰核に似た突起があって、女性スタッフの手つきがそこを集中的に愛撫してくる。

「んっ……」

 いじられ慣れていないその部分の感触を意識すると、私はたまらず首をすぼめた。

 上着の前を開けるように指示されて、私はボタンの位置を確認しながら、一つずつゆっくりと外していく。

 こうなると白いシャツの下はブラジャーしかなくなってしまう。

「治療なので、あとで下着も外しましょうか」

 当然の指示だった。

 仕方なくシャツの前をはだけさせると、大きなカップにおさまった白い谷間が空気に触れて、汗がすうっと冷えていく。

 腰から上は半裸状態のまま、マッサージの手はお腹や乳房のまわりをぐるぐる巡る。

 どうやら私は媚薬を飲まされたらしかった。

 その証拠に、恥ずかしい部分が熱く痺れて、ありえないシチュエーションも手伝い、興奮がどんどんふくらんでいく。

「んっ、ふう、んふう、はうん……」

 呼吸するのも気が引ける。

「小村さん、つらいですか?」

「いいえ、あのう、その……」

「女性だから言いにくいこともあるでしょう。だけどしぜんな反応を抑えると、子宮にもストレスになりますよ」

「はい、あっ、くっ、んっ……」

 右へ左へ体をよじっていたら、私の足からハイヒールが脱げ落ちた。


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