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好きと言って
【女性向け 官能小説】

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世なりとも-6


「梨乃ちゃん。ごめんね。でも、春人に傍にいてほしいの。
今日だけ春人を貸してね」
「おい麻子行くぞ」
「うん」

本当に嵐のようで二人が乗ったタクシーをただただ見送るしかなかった。

「今日だけって・・・いつもじゃん」
「梨乃」

「無駄になっちゃったな〜。せっかくさくらに可愛くしてもらったのに」
「梨乃」

「いいの。なんかこんな風になる予感がしたんです」
「梨乃」

「もう涙も出ないんです。なんか予想どおりです」
「梨乃。でもハルトが好きなのは梨乃だよ」

「そうかな。その言葉を信じられないのはどうしてでしょうか」
「梨乃」
「帰ります」

気持ちが冷めていく。
身体が冷たくなっていく。
ハルト先輩を信じていた気持が薄くなっていく。

ハルト先輩が私を好きだか自信がない。
私も・・・・・
先輩が好きなのか分からなくなっちゃったよ。





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