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好きと言って
【女性向け 官能小説】

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世なりとも-5


「おい。梨乃」
「あ〜レン先輩。お久しぶりです」

校門の時計台の下でハルト先輩と待ち合わせをしていたら
レン先輩が通りかかった。

「お。馬子にも衣装だな。どうした?おしゃれして。ハルトとデートか?」

今日の私は自分で言うのもなんだけど可愛い。
一生懸命おしゃれしてフワフワのワンピにくるくるの髪。
いつもは薄化粧だけど
友達のさくらちゃんに可愛くお化粧してもらった。

「うふふ。そうです〜。デートなんです。誕生日なんですよ」
「は〜梨乃もついに19歳か」
「そうなんです」
「どこに行くんだよ」
「ハルト先輩が教えてくれないんですよ〜ずっと就活で忙しいけど
この日だけは二人でいい思い出を作ろう♪って」
「はいはい」

「梨乃!!!」

レン先輩との話を中断するようにハルト先輩の声が響いた。

「ハルト先輩ったら。走ってこなくても大丈夫なの・・・・に・・・」

全く笑っていないハルト先輩の後ろから麻子さんが見えた。
なんで麻子さん?

「梨乃。ごめん。麻子の妹が車と接触したみたいなんだ。
俺今から一緒に病院に行ってくるから」
「え・・・・?」
「なんでハルトが行くんだよ」
私より不機嫌な声でレン先輩が言い返した。
「今、麻子の親がこっちにいないらしいんだ。一人じゃ不安だろ?」
「だからってなんでハルトが?どうしてもって言うなら俺が行くよ」
レン先輩は私のことをちらっと見て言ってくれたけど。
ハルト先輩はそんなことは考えもしないようで
「レンは麻子の妹のこと知らないだろ。ごめん言いあってる時間はないんだ。
梨乃ごめんな。埋め合わせはするから」
「・・・・」






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