君の出した答え-17
「花火やるなとは言わねえよ。
だけど、赤ちゃんや小さな子供だってどこかでもう寝てるかもしれねえだろ?
それをロケット花火を片っ端からピュンピュン……」
延々と続くオヤジの説教に、久留米も芽衣子も肩を縮こませて俯いている一方で、俺は早くもこの状況に飽きてきて、あくびをふわあっと出した。
「園田〜、もうこのオヤジ帰せよ、うぜえ」
うんざりしたように園田に言うと奴は、
「あなたが神様にお願いして連れてきたんでしょ、ご自分でなんとかして下さいよ」
と、素っ気なく言うだけだった。
二人の邪魔をしてくれたのはありがたいけど、こうも長々と同じような説教を繰り返されると、いい加減許してやれよという気持ちが芽生えてくる。
誰か何とかしてやれよ。
そう思っていたら今まで何も喋らなかった芽衣子が突然、
「本当に申し訳ありませんでした!」
と言って、深々と頭を下げた。
大きな声で潔く謝る芽衣子に驚いたのか、オヤジは説教を一時中断して彼女を見た。