Present-9
「・・・・ぁあ・・・・」
思わずセリスの口からため息まじりに小さな声が漏れる。
そして視線は目の前のブロンズ像から、いつしかソファに腰を下ろしている自分自身の下腹部へと動いていった。
無論のこと、彼女自身ドレスを身に付けている為に、彼女の瞳に移るのはドレスの裾に覆われている自らの両膝。
だが彼女には分かる。
ドレスの生地のお陰で直接見ることのできない彼女の太股の奥。
熱のこもった密閉空間の中の金色の茂み、
そして茂みの奥に隠れている“青い薔薇”から既に蜜が滲み出していることを。
―――ゴソゴソ・・・ゴソゴソ
いつしかセリスはドレスの裾を膝の上にまでまくりあげ、
右手をそろそろと外気に露になった下腹部へと伸ばしていた。
室内には夫やお付きの侍女もいない、
文字通りの一人きり故の大胆さか。
それとも過去の情景を思い起こしたが故に、たまらなくなった本能の故か。
―――ズル・・・・・
彼女の右手は自らの下腹部を覆っていた、灰色のショーツの中に掌ごと差し入れられる。
そのまま右手人差し指と中指が茂みの奥の薔薇の割れ目の中へと沈み込んでいった。
―――グチュチュ・・・・チュゥッ・・・・
「んんぅっっ・・・・んっ・・・・」
指先に伝わってくるねっとりとした感触を感じながらゆっくりと2本の指を前後させつつ、
セリスは思わず左手を軸にして胸を反らして目を瞑り唇を噛む。
一方でその視線は目の前の銅像から離れないまま、
(・・・・・ンンっっ!!・・・・)
背中を弓なりに反らせつつ唇を噛んでいた。