Present-17
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―――同時刻、
―――国王エドガー専用の寝室
「はぁぁ・・・・」
ついと声が漏れてしまい、思わず口許に手をあてる。
今まで身に付けていたパーティー用の正装を部屋の隅に次々と投げ捨て、薄紫のナイトガウンを身に付けたばかりのエドガー。
普段は声を出して欠伸をすることもないのだが、
実際に宛がわれた部屋に入り独り寝とはいえ、天盖付のベットを前にすると事情も違ってくる。
ここ数日の公務とこの館で行われたパーティーと貴婦人達との語らいという出来事が立て続けに行われ、
流石の勤勉なる国王エドガーも睡魔を感じずにはいられなかった。
「・・・さて寝るかな。本当はセリスと一緒の方が良かったが、仕方ないか」
そう呟きながらエドガーは寝間着姿で用意されたベッドに上がり、
上かけを捲り上げると素早く自らの身体を滑り込ませた。
ベットの上に横たわり目の前に広がる天蓋の紋様を目にすると、もうすぐ自分が眠りにつこうとしている状態であることを実感する。
(明日はセリスには一言謝っておくか。パーティーでは殆んど構ってやれなかったし、な・・・・)
左手を枕元に置かれていた燭台に伸ばしつつ、
エドガーは自らの頭を柔らかい感触のクッションの中に沈み込ませながらゆっくりと瞼を閉じた。
それと同時に左手は燭台の灯りの切り換えを動かし、
室内は一瞬で夜の闇に包まれた。
―――パチンッ・・・・
―――フッッ・・・・・・
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