おかしな熱中症-5
自分の行動に責任を持とうなどと考える理性もなく、遥香は下着を脱ぎ捨てて、乳房と女性器を露出させた。
少し大きめのニキビみたいな可愛らしい乳首が2つ。
それに、女性の体の一部とは思えないほどグニャグニャと貝割れした皮膚と、包皮が剥けた小豆もある。
「こっちも泣いてるね」
理人が見つけたのは涙じゃなくて、豊かに溢れ出す愛液だった。
さらによく見ると、遥香の体内から白いこよりが顔をのぞかせている。
「ねえ、これなあに?」
「引っ張ってみたらわかるから……」
わけがわからないまま理人はその糸をつまんで、ゆっくりゆっくり引き抜いていく。
見るものすべてがめずらしい年頃だから、遥香の中から出てくるものが血に染まっていなくても、それはそれで納得できてしまう。
穴の両側をひろげながら、白いかたまりが鈍い動きで這い出てきて、ポトンと床に落ちた。
「うわっ、出たよ」
「何が出たの?」
「これって、麦茶のティーバッグみたいなやつ?」
「タンポンていうの。女の子が使う生理用品だよ」
「ふうん……」
理人は生返事をして、それを振り子のように揺らしてみせる。
「汚くてごめんね」
「ううん、お姉さんがきれいだから、これもすごくきれいだよ」
遥香は生理日ではないので、タンポンが吸収しているのは興奮状態を示す体液であって、経血ではない。
水分で重くなったタンポンの下からしずくが垂れて、おもしろいように糸を引いて飛び散る。
その様子を見ているだけで、自分の性欲も左右に揺さぶられているようで、遥香は見境なく異物が欲しくなった。
「マサトくん、お願い、入れて……」
言い終えずに遥香は、慣れた手つきでオナニーをはじめた。
理人がその様子を撮影する。
メモリーカードがいっぱいになるまで、何度も何度も遥香の行為を撮りつづけた。
「撮っちゃ、ダメ、あん、やめて、ああっ……」
口では拒否しているくせに、かならずどれかの指が膣をこじ開けて、愛液の大げさな糸がネバネバと絡み合っている。
きっとボッチとハカセもこれとおなじ体験をしたから、翌日に熱を出して寝込んでしまったのだろう。
免疫があるかないかの違いかもしれないなと理人は思った。