「もっとイチャイチャしたい!」-7
***
「はい、あーん」
悠馬が持ってきたお菓子を真奈美の口に近づける。
「なんで、私嫌いって…」
「真奈美、すぐ顔に出るから。嘘なんかバレバレ」
むぐっと彼女の口に入れて、自分も一つ食べ始めた。
「んっ、悠馬生意気っ!」
「え、間違ってる?」
「うるさいっ!じゃ、じゃあ…なんでほっといたのよ!彼女が求めてるんだからもっと早く気づきなさいよ」
「あーごめんごめん」
いつもの困り顔で、悠馬は笑う。
「真奈美が一生懸命図書室の席確保して、勉強頑張ってたから…俺も我慢してたんだって」
「それはっ…悠馬と一緒にいたかったから…」
もごもごと言う真奈美のおでこに、ちゅ、と軽いキスをする。
「ん、それは今は分かってる。でも、そうやって素直に言ってくれないと分かんないよ?」
「む…」
不服そうな顔をしながらも反論してこない彼女の手を握って、にっこりと笑う。
「まぁまぁ、そんなに恥ずかしがらないで。
大丈夫。俺、ちゃんと全部受け止めるからさ」
優しい笑顔に、真奈美も安心したように笑った。
「うん…そうだよね、言わないと分かんないもんね」
「それに、」
彼女の指にキスをして、その瞳は意地悪な色になる。
「…真奈美は言わされるの、好きでしょ?」
さっきとは違う、不敵な笑みを浮かべる恋人に、どきんと胸が高鳴った。
「俺、もっと真奈美の恥ずかしいとこ見たいな」
そう言って近づいてくる彼の顔。
え、ど、どういう意味…?
恥ずかしくて硬直していると、ぽん、と頭に優しく手が乗っかる。
「…え?」
「さ、勉強勉強」
か、からかわれた?
「期待した?」
「してない…っ、馬鹿悠馬っ!」
真っ赤な顔で抗議してくる彼女に、不意打ちでキスをする。
分かりやすく大人しくなってしまう、可愛い恋人。
しかし、今の言葉とキスで彼女を感じさせてしまったことに、彼はまだ気づいていない。
欲求不満は、まだまだ続く…?
☆to be continued…☆