その2-3
希の部屋に連行された優。
今は腕を組む希の前に正座して座っている。
「正直に言って。盗もうとしたんでしょ?あたしのパンツ。」
「は、はい…」
最早逃げる術もなく、正直に告白する。
「なんで?」
「え?なんでって…」
不思議だった。
気の強い希の性格なら、罵声の一つ二つは飛んでくると思ったが、その表情に怒りは無かった。
「わかんないんだよね、意味が。」
話を聞くと、希は今日が初めてでは無く、今までに何度が下着を盗まれているらしい。
「まあ、男子がパンツ見たがるのは知ってるけと、盗むほど欲しいもんなの?」
優は返答に困った。
「藤井はどうなの?盗んでどうするの?」