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また君に会いたい
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君にしてきたたくさんのひどいこと-12

多分この後の芽衣子の反応は容易に予想できた。


「……手早すぎ」


眉間に縦じわを入れ、ジロリと睨んでくる。


やはり浮気の事実を知った直後に手を出してきたことをよしとしてないのだろう。


でも、大体予想ができていたから、芽衣子にビビったりはしなかった。


「いいじゃん別に」


そう言ってさらにキスをもう一度しようとするけど、案の定芽衣子は俺の顔を押しのけて拒む姿勢を見せた。



俺は力ずくで芽衣子をベッドに押し倒しニッと笑って見せる。


「茂って、こらえ性がないわけ?」


冷めた顔で俺を睨む。


「だって、そもそも俺はずっとお前とシたかったんだぜ?」


「今日は嫌、あんなこと知ってできるわけないでしょ」


「芽衣子」


真面目な声で名前を呼ぶと彼女は少し怯んでこちらを見つめた。


「愛してるのはお前だけなんだ、だからこれ以上焦らすなよ」


普段は、こんなこっぱずかしい台詞なんて言うわけがない俺が、珍しく愛してるなんて言うもんだから、彼女はみるみるうちに顔を赤らめた。


そして、恥ずかしさのあまりフイッと横を向いた隙に首筋にキスを落とし、素早く服の裾から手を忍ばせる。


「ちょ、ちょっと……、せめて食べ終わるまで待っ……」


抑制の利かない俺にびっくりしたのか、慌てて彼女は俺を見たけど、最後まで言い終える前に深いキスで言葉を飲み込ませた。


「ダメ、もう待てねえ」


そして、そんな俺の言葉を皮切りに俺達は仲直りを始めた。






そんな風にして、やっと仲直りができ、浮気も暴力も二度としないと誓ったつもりでも、それらは一度踏み込んでしまうと二度目、三度目と繰り返してしまうことは案外容易くて、数を重ねるうちに罪の意識も次第に無くなっていった。



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