ハジマリ-14
「あ……ああ゛〜〜〜ッ!」
あたしはシーツを両手で握りしめながら、湧き上がる快感を声で表現した。
イサムは物も言わずに犬のようにそこを舐めあげている。
そして、あたしの口から自然に溢れるいやらしい声を聴きながら、腰を振っていた。
イサムは……ボッキしたオチンチンを、シーツに擦りつけているのだ。
こみ上げる性欲の発散方法を知らないイサムは、その本能をシーツにぶつけていた。
少し可哀想な気がした。
ほんとうは、あのボッキしたオチンチンを今イサムが舐めている場所に挿れるはずなのだ。
イサムはそのことを知らない。
あたしの穴に挿れて、気持よくなれることを知らない。
でも、あたしもまだそこまではしてあげられなかった。まだ、セックスは駄目だ。
あたしも痛いのは怖いし、子供が出来たら困るし、セックスの勉強は足りない。
同じクラスでセックスの経験があると思しき子もいた。
さすがに公言してはいないが、あたしもエッチな知識の一部はその子から得ていたのだ。
その子は実にクラスの委員長であり、オシャレで活発な子だった。
一見、いつもニコニコとしてクラスの人気者であったが、大人と付き合っているという噂があるのだ。
大人だったら、いろんなことを知っているのだろうけど、イサムにはまだいろいろ勉強してもらわなければならない。
最後までするのは、あたしもイサムもまだいろいろと足りない。
だから、今はイサムがシーツにヘコヘコとオチンチンをなすりつけているのは仕方のないことだ。
イサムの腰の動きが早くなりだすと、舐めるだけでなく、吸ったりもするようになった。
「お、おお……イサム、それ、すき。ねぇ、もっとぉ……」
あたしは吸われる感覚に思わずはしたないおねだりをしてしまう。
そしてイサムの頭を掴んで、あたしの今一番気持ちいい部分に誘導してやる。
おまんこの上の境目の、ほんの少しぷっくりと膨らんでる場所に。
そこを舐めたり吸ったりしてもらえたら――
全身がゾクリとして頭が真っ白になった。
「いいい゛い゛〜〜ッ!」
普段は絶対出さないような変な声が出た。
自分でするのとはまるで違った。自分でするのも気持ちいいが、充実感が違う。
人にしてもらっている。イサムにしてもらっているというのがいい。
思わず、掴んでいるイサムの頭の髪をクシャクシャにしてしまう。
イサムの舌が、あたしの敏感な部分を舐めあげると、あたしはもう泣きだしたくなる。
もうイキたい。イカせて欲しい。
あたしは自分から少し腰を揺さぶってしまう。
イサムはそれでも、あたしのアソコを舐めてくれていた。
体がビクビク震え始めて、もう何も考えられなくなってきた。
「ああッ、ああッ! 気持ちいいッ! ああッ、あたし、もう、ああっ……あ゛ッ……!」
イサムがあたしのぷっくりとした突起を吸い上げた瞬間、あたしの体中に何かが駆け巡る。
自分でした時より、さらに大きい快感だった。
大きすぎて受け入れきれずに、あたしはそのまま数分間の記憶が飛んでしまっていた。
気づくと、あたしのお腹のあたりにイサムの頭が乗っかっていて、彼もノビていた。
シーツには、イサムが出した二回目の精液がべっとりとこびりついていた。