「Chocolate Time」総集編-2
始まりは海棠(かいどう)家の双子の兄妹ケンジとマユミ。
この兄妹は高二の夏、お互いへの想いを伝え合い、何と身体の関係を結んでしまいます(ep.01「Chocolate Time」)。
夏は海でデート(ep.03「Mint Chocolate Time」)、冬は街で肩を寄せ合い歩き、バースデープレゼントを買い合う(ep.04「White Chocolate Time」)――
こうして二人は禁断の甘い時間を過ごしていくわけですが、高校卒業と同時に進路が分かれた彼らは、遠距離になったことや、兄妹で愛し合うことのタブーを強く意識し始めたことなどから、泣く泣く別れることになります(ep.05「Liquor Chocolate Time」)。
ケンジには高校水泳部で活躍していた頃からの親友、ケネス(愛称ケニー)・シンプソンがいました。
ケネスの父親はカナダ人で、日本に来てショコラティエの修行をし、大阪人の女性といっしょになります。一時はカナダへ帰国しますが、息子のケネスが17歳(高二)の時、日本に一家で定住し、チョコレート専門店『Simpson's Choclate House』(愛称『シンチョコ』)を開業します(ep.02「Bitter Chocolate Time」)。
ケネスはケンジとマユミが兄妹でありながら熱い恋人同士であることを知っていた唯一の人物で、ケンジのみならずマユミにも非常に近い位置にいました。ケンジが家を離れ、大学に進学してから、マユミのことを親身になって心配してくれていたこのケネスと、マユミは結婚することを決意します(ep.05「Liquor Chocolate Time」)。そして二人は20歳になる年に籍を入れ、『シンチョコ』の跡継ぎとなるケネスを助けてマユミもこの店に入ります。
一方ケンジは、大学時代にマユミと別れた辛さと孤独感を抱えていましたが、水泳サークルの二つ上の先輩、兵藤ミカに慰められ、しだいに惹かれていきます。そしてケンジの20歳の誕生日にミカの方から告白し、ケンジが大学を出てから結婚しました(ケンジ22歳、ミカ24歳)(ep.05「Liquor Chocolate Time」)。
結婚後、ケンジは地元にミカと共に戻り、町唯一のスイミングスクールのスタッフとなり、後にこの施設を譲り受けて、二人で経営者になります。
さて、ケンジとマユミがお互いとの別れを決意した19歳の冬、帰省していたケンジが大学へ戻る日の前日、二人は最後の夜を迎えます。その時、マユミは丁度排卵期で、この最後の愛し合いの結果、マユミはケンジの子をその身体に宿してしまいます。さらにその前日、マユミは結婚を決意したケネスとも激しく愛し合い、同様にケネスの子も身ごもります(ep.05「Liquor Chocolate Time」)。同時に二人の男性の子をお腹に宿したマユミはその年の12月、双子の兄妹を出産します。ケンジとの子、健太郎、そしてケネスとの子、真雪です。
この二世の双子が生まれた四年後、ケンジとミカとの間にも男児が生まれます。龍と名づけられたその子は、先に生まれた健太郎、真雪のいとこ二人に弟のように可愛がられて育ちます。
龍が生まれて13年が過ぎました。ケンジ、マユミ、ケネスは共に36歳、ミカは38歳の女盛り。
その年、ケンジとマユミの初体験20周年を密かに記念して、シンプソン一家(ケネス、マユミ、健太郎、真雪)と海棠一家(ケンジ、ミカ、龍)の7人でハワイ旅行を楽しみます(ep.06「Macadamia Nuts Chocolate Time」)。
元々ケンジとマユミの強い絆を理解し、二人の心が強く結ばれていることを認識していたそれぞれの伴侶ミカとケネスは、その後もケンジとマユミが時折会って、愛し合うことを許していましたが、このハワイ旅行でそのミカとケネスも一線を越えてしまいます。その結果、この二組の夫婦、ケンジとミカ、ケネスとマユミは、お互いを自由に交換して愛し合う関係になります(ep.06「Macadamia Nuts Chocolate Time」)。
さらにこの旅行では、かねてよりミカに憧れていた甥の健太郎が、念願かなってミカに童貞を捧げるハプニングも起こります(ep.06「Macadamia Nuts Chocolate Time」)。