投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

透視メガネ
【ショートショート その他小説】

透視メガネの最初へ 透視メガネ 3 透視メガネ 5 透視メガネの最後へ

透視メガネ-4

「どうかな?鈴香君」
「視力に対する悪影響はないようです」
「DATAの確認をするのでメガネを外してくれたまえ」
いつの間にか永蔵は再びパイプ椅子に座っていた。
健一は名残惜しいがメガネを外した。
「失礼します」
壁際から健一の側に来た鈴香がメガネを受け取りメガネの繋がったノートパソコンも一緒にパーテーションの向こう側に持っていってしまった。
「ところで何か質問はるかね?」
「はい。レポートはいつまで送ればいいですか?」
「できるだけ早いほうがいい。その分バイト料も早く手に入るよ。遅くとも今月中に頼むよ」
「あと、あのメガネ販売するんですよね。いくらで売るんですか?」
「高いと思うかもしれないが30万を予定している」
「いえ、30万でも売れると思います。…分割も可能ですか?」
「申し訳ないが多額の開発費と量産のための設備投資に多額の資金が必要なので分割には応じれない」
「欲しいけど30万では、ちょっと…」
「本来30万だけど特別に社員割引ということで10万で販売してあげよう」
「本当ですか、それならなんとか…」
「一つ相談があるんだ…」
「なんでしょうか?」
「こいつを売るにあたって雑誌などで通販広告を載せても詐欺商品に思われる。」
「そりゃそうですね」
「それにあんまり大量の数も用意できない。そこで口コミで販売していきたい」
「口コミですか?」
「そうだ、君に宣伝して欲しい」
「俺に営業をやれってことですね?」
「そんなに固く考えなくていい」。酒の席で軽く話題にする程度でもいい。ただ
品物が品物だけにあんまり話題になられても警察に介入される危険性がるので絶対秘密が守れる相手にだけ宣伝して欲しい。君の紹介者は特別社員割り扱いで10万でいい。商品が一個売れるたび君には1%の手数料をお支払いしよう」
「本当ですか?このメガネなら大学の友人に20個は売れます」
『あいつらなら30万でも買うなきっと…30万で売りつけて20万、自分の懐に…』
大学の悪友に相手にあくどい事考えている
「20個なら4万の手数料料が君の収入になる。」
「おお、じゃあ、俺は実質6万円で購入できると言う事ですね。」
「商品のほうはまだ未完成でのNO.3のモードが未実装で量産品に装備するには、あと1ヶ月かかるので料金の入金を確認した順から1ヶ月後商品を発送する」
「NO.3のモードってなんですか?さっきは、透視しなくなりましたけど」
「それはまだ装備してなかったからで、実装されたら、間に障害物があっても透視可能になる」
「障害物?」
「つまり壁越しでも透視出来ると言うことだよ」
「す、すげー!30万でも安いかも」
「では、レポートの件も忘れずよろしく」
「はい!できるだけ早く仕上げます。その前に10万振り込むので製品できたら送ってください」
「製品が出来次第送るよ」
話が終わる健一はとそそくさ退室する。
早く、この話を悪友に持ちかけ一儲けなど考えているのだ。



透視メガネの最初へ 透視メガネ 3 透視メガネ 5 透視メガネの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前