透視メガネ-3
「もちろん、全部、透視できる」
永蔵は胸を張って答えた。
健一は、はっとして気がついた。
「そうか、このボタンですね。」
健一はコントローラーの2番のボタンに手をのばそうとすると永蔵は慌てたように止める。
「待ちたまえ。DATA通りがあるので指示に従ってくれ。」
「あっ・・はい。」
「まず視力に影響がないか確認するので視力検査表を見ながら2番のボタンを押したまえ。視力検査表から目をそらさないでくれ」
「はい」
健一は、再び背後に向きを変え壁に貼られた視力検査表に目を向ける。
コントローラーの2番のボタンを押すと1番のランプが消え2番のランプが点灯した。
「鈴香くん。よろしく」
「はい」
永蔵が声をかけるとパーティションで区切られた隣のエリアから返事があり指し棒をを持った鈴香再び現れた。
「おおおおおおおおおおおおっ!」
今度は全裸に見えている。
「すごい…本当に全部見える」
背後で永蔵が椅子から立ち上がり奥の方へ移動していくのが健一にも感じられたが今はそれどころではなかった。
鈴鹿の豊かで美しい乳房に目を奪われていた。
一瞬で健一のものは勃起した
「高井さん、この字が読めますか?」
「…は、はい…いです」
鈴香の裸体見とれていて返事が遅れた。
「では、この下の字は?」
「や」
「ここは?」
「ら」
「次は?」
「し」
次々と鈴香が指し示す文字に答えていく。
「い」
「はい結構です。社長、終わりました」
「ありがとう鈴香君」
奥の方から健一の方に近づく足音が感じられる。
健一は再び逆方向に向き直る。
「うっ…」
当然の様に社長も全裸に見える。
永蔵が再び健一の対面のパイプ椅子に腰を下ろす。
「感想はどうかね?」
「すごいっす。素晴らしい技術です!」
「ありがとう。で、肝心のバイト料だが、今回の透視メガネを使用した感想をレポートにしてくれたまえ。提出方法はメールでいい。レポートが届き次第、バイト料を振り込む。ただし、あんまりいい加減なやっつけ仕事的なレポートでは、再提出を求めることになるので真面目にやってくれたまえ」
「はい」
「コーヒーをどうぞ」
いつの間にか鈴香がお盆に珈琲を載せてやってきた
健一の前にコーヒーを置いた後続いて社長の前にコーヒーを置く。
もちろん健一の目には社長だけではなく鈴香も全裸に見えている。
健一は間近の鈴香を食い入るように見つめる。
「あんまりジロジロ見ないでください」
鈴香が少しムッとしたように話しかける。
「いや、俺は特に…」
「私はそのメガネがどのようなものか知ってますから」
涼香はお盆で胸を隠すようにお盆を持っている。
そう言い残すと再度パーティションの奥に姿を消した。
「目は疲れてないかね?」
「はい、大丈夫です」
「最終確認だ。再度、視力検査表を見たまえ」
再度検査表の方を向く。
「3番のボタンを押してくれたまえ」
言われた通りボタンを押すと2番のランプが消えて今回は3番はランプはつかない。
再度鈴香が指し棒を持って現れる。
今回は普通に最初に会ったスーツ姿に見える。
今回も背後で永蔵が何やら動き回っているのがわかる。
「では、これから」
「ま」
「次です」
「る」
「下は?」
「も」
隣は?」
「う」
「はい、ここは?」
「けです」
前と同じ次々答えていく。
「はい終了です」