〈屠畜部屋〉-8
『毎日毎日……全身を舐め回されて……全部の“穴”におチ〇チンが突き刺さって……フフ……』
「や…やめて……やめて……」
耳元で囁かれる非情な台詞に顔を背けても、タムルはしつこく唇を耳元に近付けて囁き続ける。
『まあ、4・5回も中出しされたら、諦めて大人しくなるわよね?……貴女も“そうだった”んでしょ?』
「もうやめて…やめて下さい……」
肥大していく乳首は器用な指先の動きに呼応し、タムルの台詞の嫌悪感すら無視させて身体を引き攣らせた。
言葉の暴力への戦慄と、胸肉の尖端だけの意地悪な快感に、麻里子は身悶えて泣きじゃくる。
『私の部下達さあ、最近女と遊んでないのよ……きっとメチャクチャにマワされて……ウフッ…10年遊べる身体が半月も保つかしら?ウフフフ……』
「い……嫌あぁぁぁッ!!!」
あの日に見た文乃の姿から考えても、手加減など知らぬ鬼畜達に集団で凌辱されたら、瑠璃子の末路は悲惨で残酷な終末しか残されていないだろう……コイツらは、女性の命も身体も消耗品としか思っていないのは、痛いほど思い知らされている……。
『……貴女だって、最初は抵抗してたんでしょ?それが今じゃ大人しくなって、「気持ち良い」って顔して乳首勃ててるじゃない?』
「ッ…!!!」
悔しそうにしかめた顔から流れる涙を舐めながら、タムルはクスクスと笑って麻里子を嘲った。
もう口答え出来るような精神状態ではない事は明白だったし、状況もソレを許しはしない。
完全なる征服と制圧に、タムルは御満悦だ。
『……そうねえ。サロトさんが遊ぶ前に私が買い取って、そのまま隠して送り返してあげれば、妹さんは助けられる……か?』
「!!!」
一瞬……麻里子の瞳に光が射した……なんの信憑性も無く、実行すら不確か極まる提案に、麻里子は哀しくも縋るしかなかった……。
(なあに、この顔?全く呆れちゃうわねぇ?)
タムルは心の底から麻里子を軽蔑し始めた。
妹への強い想いは、自らの枷となってしまっている事に気付かず、万が一にも有り得ない奇跡を、何処かで信じているなど愚か者としか思えなかった。
しかし、それはタムルには好都合だ。
意のままに操れる要素が、麻里子に出来たのだから。
『……可哀相なお姉さんねえ。今、枷を外してあげるわ』
タムルは麻里子の手枷を外し、ゆっくりと上体を前へ倒し、自由となった両手を冷たいコンクリートの床につけさせた。
麻里子は、自分の訴えが少しだけ聞き入れられたのかと口元を弛ませたが、タムルの冷たい視線は何も変わりはしない……。