君と僕と友達と-3
結局俺と園田は、芽衣子と久留米が肩を並べて歩く数メートル後ろを、トボトボついて歩いていた。
小柄な芽衣子と図体のデカい久留米が並んで歩く姿は、アンバランスだけど妙にしっくり馴染んでいる。
元来スポーツバカの久留米は、昔から体を動かすことが大好きだった。
奴は俺達と同じスノボサークルに所属していたが、他にも野球サークルを掛け持ちしたり、趣味でジムに通ったりしているほどだ。
そんながっしりしたたくましい体躯の久留米は、それに見合った男らしい豪胆な性格と、凛々しい顔つきをしていたので、そこそこ女の子にモテていた。
そして、そんな久留米の横に並ぶ芽衣子もまた、男好きのする可愛い顔をしてるから、傍目からでも似合いのカップルのように見えた。
事実、園田も“わあ、なんてお似合いカップル”なんてわざとらしく口元で両手を合わせているから、そう見えるのは俺だけじゃなかったみたいだ。
……絶対認めないけど。
身長差の結構ある凸凹コンビは楽しそうに会話しながら、駅のそばの狭いラーメン屋に入った。
そこは、大学生の頃から俺達がよく足を運んでいたラーメン屋で、カウンター席しかない狭くて汚い店だったが、俺と芽衣子と、そして久留米の三人でカウンターに並んで、よくラーメンを啜っていたもんだった。