君と僕と友達と-12
それから俺と久留米は、学校で芽衣子と顔を合わすと挨拶を交わすようになり、ちょっとした世間話をするようになり、次第に冗談を言い合うようになっていった。
そこまでくればさすがに久留米も人見知りしなくなり、芽衣子と普通に話をできるまでに進歩した。
エリナは同じクラスに彼氏ができたようで、ソイツとばかり行動するようになってしまい、サークルもあの新歓コンパに参加したのみで、そのままフェードアウトしてしまった。
もともと経済学部は男が多くて女の子があまり少なく、エリナとばかり行動していた芽衣子は、今さら他の女の子の輪に入るのに気がひけて、単独行動をとることが多くなっていたらしい。
俺達の大学は、第一外国語と第二外国語はクラスで授業を受けなければいけないけれど、それ以外の必修科目と選択科目は学生がごちゃ混ぜで授業を受けている。
俺達は、芽衣子と授業が被っていたら三人仲良く並んで授業を受けるようになった。
そうなれば、流れで三人で昼飯を食ったり、授業が終わればどこかに遊びに行ったりするようになる。
そうして三人で行動するのが次第に当たり前になると、今度は三人のアパートをローテーションでまわって酒盛りをしたり、オールで居酒屋で飲み明かしたり、カラオケで歌いまくったりするようにもなった。
その頃になると俺達は、あれだけ熱心だったナンパも合コンも一切興味がなくなり、芽衣子と三人で過ごす時間を何より優先するようになった。