君と僕と友達と-10
芽衣子は確かに可愛い方だと思う。
けれど、そんな目を見張るほど可愛いってほどじゃない。
俺の基準では中の上くらいかなって所だ。
だが、彼女のスタイルはモロに好みど真ん中だった。
胸元が大きく開いた淡いピンクのアンサンブルニットに、白いミニスカートからスラリと伸びた脚が清楚かつエロくて、俺は芽衣子の顔より身体ばかりに視線を向けていた。
しかし話していくうちに、笑うと目がなくなる所や、黒目がちな大きな瞳をキョロキョロさせて話を聞いてる所なんかを発見すると、そのあどけなさが愛らしくて、思わず抱きしめたくなったりもした。
芽衣子の話ぶりは、少しバカっぽい所もあったが、それも含めて彼女の可愛いらしさを形成してるようにも見えた。
そんなことを思いながら、俺と芽衣子とエリナはそれなりに盛り上がっていた。
それに対し、さっきまで饒舌だった久留米は一転して無口になってしまい、一向に話の輪に加わってこようとしなかった。
話しかけても“ああ”とか“うん”とか素っ気ない相槌を打つだけ。
そして、たまに芽衣子がトイレや電話で席を外したときだけ、緊張の糸がほどけたように大きく息をつくのであった。