記-37 こくん、と女の子が、うなづく。 わかった途端、欲情した男は、ものすごい速さで彼女を責める。 「……許し……あ……だ……めっ……っ……っ」 新幹線の走る線路に、急勾配はない。 ただし、彼女の気分は、確実に上り詰めようとしている。 いたずらする男の腕に、彼女の両手が絡んでくる。 くっ、くっ、くっ、と唇を結び、ぎりぎりまで自分を捨てまいとしている。