わりと近い未来の俺-4
ゆっくりと小指を抜くも、しばらくぽっかりと穴が開いたままの菊門。
軽く舌先で突っついてやると身体は反応を示すものの、
すっかり加奈は黙ったまま、堅く口を閉ざしていた。
「どうした?気持ちよくなかったか?」
俺がそんな言葉を投げかけると、加奈は擦れるような小声で
「…………意地悪」
と言っては、ゆっくりとまた俺の陰茎を舌で愛撫しはじめた。
じゅぽじゅぽと卑猥な音を立てながら、一生懸命俺の陰茎を唇で擦り上げる加奈。
手が使えないぶん、どこか不自由そうにも見えるけれど、
かえってそれが俺にはエロく見えてしょうがない。
「加奈?ちょっとこっち来てくれるか?」
そう言って俺は身体を起こすと、壁に背をつけ加奈の正面へと座った。
「この状態で……してくれるか?」
加奈は小首を傾げながらも、手探りならぬ身体全体で俺の陰茎を探し当てては、
口を大きく開け、ゆっくりとまたそれを優しく含んでいく。
服従させたい。
なんてサドっ気が俺にあるとは思わない。
だって、そもそもが加奈は俺に服従しているも同じだから。
したいことを言えばなんでもさせてくれるし、
現にこうしてSMまがいな行為でさえも、
口では嫌といいながら、なんだかんだで従ってくれているくらいだから……
けれど、視線を感じぬままにこうして陰茎を愛撫する様子を目にするのは、
そういった服従とはまた別の感覚がする。
俺の欲望に従いながらも、どこか加奈の欲望をのぞき見るような不思議な感覚。
小さな口で頬張る姿しかり、舌を出し陰茎を舐める姿しかり、
裏筋や陰嚢まで、普段なら恥ずかしくて見せてくれない姿を見てると、
否応無しに興奮が高まってしょうがない。
「加奈?俺もうっ 加奈の中に入れたくてたまんねぇ……」
そう言って加奈の顔を上げさせるや、そっと唇にキスをする俺。
膝立ちながら背中を反らせた加奈の胸をギュッと握ると、
有無を言わせぬままに先端を膣口へと当てがっていった。
「んあっ み、見えないからよくわかんないですっ」
「そのまま、ゆっくりと腰を落とせばいいよ」
「んっ あぁっ…… 龍二さんのがっ んんっ 私のなかにっ はぁっ……」
閉ざされた視界と両手の自由を奪われたまま、
胸を張り、両足を拡げ、ゆっくりと腰を落としはじめる加奈。
その姿は今まで見たこともないくらい随分とエロティックなもので、
俺の陰茎はいつも以上に硬く反り上がっては、裂くように加奈の中へと埋もれていった。