ヤキモチヨウスケ-1
「陽介っ……!」
再び陽介の胸に顔を埋めてワンワン泣きじゃくる。
それほど陽介の想いが痛いほど伝わってきた。
「メグ、ずっと俺のものでいて」
「うん……! 陽介、ありがとう……」
泣いてばかりの誕生日だけど、最後の最後で陽介と過ごせてよかった。
溢れる想いはもう止められなくて、あたしは伺うように陽介の顔を見上げてから、そっとキスをした。
触れるだけのつもりだったキスは、触れた途端に歯止めが利かなくなる。
もっと、もっと陽介が欲しい。この身体全てで陽介を感じたい。
あたしは、陽介の唇の間に舌を割り入れながら、右手で彼の脚の間に手を伸ばした。
「なんだ、やけに積極的じゃん」
にやけながらあたしを見る陽介の顔を、一瞥してからベッドに押し倒す。
そんな冷やかすような笑みに何度もキスをしながら、あたしは陽介の服を脱がせ始めた。
あたしは服を着たまんま、陽介の服だけを脱がしていく。
露になった、引き締まった身体。
もう絶対、誰にも渡さない。
「陽介だって、あたしのものなんだから」
そう言ってあたしは陽介の裸の胸に唇を落とした。
少し汗ばんでいた身体はキスをするたびにしょっぱく感じる。
乳首の周りを焦らすように触れてみる。
女のそれとは違って、役割なんてあるのかわからないけど、普段あたしが陽介にされていることと同じことを彼にしてみると、言葉は発しなくとも、あたしの頭を撫でていた手がピクンと強張った。
すかさずカーキ色のハーフパンツ越しに陽介のアレの感触を確かめてみると、まさに熱を持ち始めている途中。
「陽介……、固くなってきてる」
「しゃあねえだろ、久しぶりなんだから」
なんて、ふざける陽介。
「ね、くるみさんにもこんな風に反応したの?」
「まあ、いろいろ溜まってる頃にヤっていい状況が来れば勃っちまうだろ」
キスまで……とはいえ、くるみさんみたいな美人が相手だとそうなってしまうのは男の性ってヤツなんだろう。
あたしは、陽介の胸元をきつく吸い上げて、思わず赤い痕を陽介の身体に刻み込んだ。