ヤキモチヨウスケ-4
笑いが込み上げてくるのは、見ている方が恥ずかしくなるくらいの、羽衣さんと広瀬くんのいちゃつきぶりを目の当たりにしているからだろうか。
あれを見て満足そうな顔をしている陽介を見てると、やり方はちょっぴりバカだけど、本当に二人の幸せのためにとった行動なんだろうと思う。
そんなバカが、たまらなく可愛く見える。
「陽介」
「……なんだよ」
「エッチはしないけど、これくらいはしてあげる」
そう言ってあたしは、彼のハーフパンツを少しだけずり下げて中のアレを目の前に晒した。
すっかり勢いをなくしてクタリと柔らかくなったペニスを優しく持ち上げ、2、3度しごいてやる。
チラリと上目遣いで彼の顔を見てから、あたしは、
「もうあたし以外の女にそういうことしちゃダメだよ。陽介はあたしのものなんだから」
と言ってから、まだまだ縮こまったそれを、ゆっくり口に含んだ。
「っく……」
陽介は一瞬苦しそうに眉根をひそめ、あたしの頭を撫でる。
少し汗の酸っぱい匂いと陰毛が鼻をくすぐる中で、あたしは慈しむように、ゆっくりゆっくり頭を動かしていた。
陽介とのセックスでは、一つになる前に必ず何度か昇天させられていたから、意識が朦朧としていてあまり自分から進んでこういうことをすることはあまりない。
それに八重歯があたらないように思いっきり口を開けなくてはいけないから、顎が疲れてしまうこの行為はあまり好きじゃなかった。
でも、少し苦しそうに何かを堪えている表情を見ていると、なんだか加虐心ってやつを駆り立てられる。
アレに添えていた手を優しく上下に動かしながら、尖らせた舌先で裏側を八の字を描いてみると、あたしの頭を撫でていた指先がピョンと跳ねた。
次第に弾んでくる彼の吐息を聞きながら、あたしはジュルッと、唾液をたっぷり含ませた音を立て根本からゆっくりゆっくり吸い上げた。
「メ、メグ……、ヤベェッてそれ」
陽介の言葉なんてお構いなしにあたしは口と手を動かし続ける。
口の中に含まれていたペニスは、いつの間にか驚くほど固く熱くなっていて、すでに顎の付け根が痛くなり始めていた。
いつもならあたしがここでギブアップするんだけど、今日は違う。
あたしの口の中で果てさせたい。
陽介が今まで抱いてきた女の子達の誰よりも気持ちよくさせて、虜にさせたい。
そんな想いが、あたしの頭を離そうとする陽介の手を何度も振り払いながら、行為を続けさせていた。