願い事は…?-2
だから
すこし間を開けて、考える素振りを見せながら
にっこり笑って
口の前で人差し指を立ててみせた
『ナイショです』
ふうん、と良いながら勘ぐるように君が私のことをみつめたから
ドクン、と胸が高鳴る
それを振り払うかのように席を立てば
『お先です』
そそくさと、休憩室を後にした
まったく
油断も隙もない
勘のいい君だから
いつ気づかれるかと心配になる
こんなにも
心臓にわるい毎日だというのに
どうして私は
君を好きになってしまったんだろう