黒い恋人-3
「ねぇ?龍二は彼女つくりたいとか思わないの?」
助手席に座る俺の股間に顔を埋めながら、突然、奈美子がそんなことを聞いてきた。
手で根元を扱きながら、熱い舌が俺の陰茎に絡みついている。
「……ひとの童貞奪っておいてよく言えるなっ」
ぶっきらぼうにそう答えながらも、手で優しく奈美子の髪を撫でる俺。
くすくすと笑うその声に、どこか淫靡さを感じた。
「きっと彼女は喜ぶわよ?こんな大きなので責め立てられたら」
そう言いながら先端を舌先で責め立てる奈美子。
気持ちよくてビクビクと俺の腰が震えているのがわかる。
「んなの自分じゃわかんねぇよ……」
あんたはどうなんだよ?そう聞こうとして言葉を呑み込んだ。
誰もいないこんな場所で、隠れてこんなことしているんだ。
聞くだけ野暮というもんだろう。
「なぁ…… そ、そろそろ挿れたいんだけど……」
「だめよ?こんなところで出来るわけないじゃない?」
奈美子はそう言うと、舌でカリ首を責め立てながら、
少しずつ右手の速度を速めていった。
「くっ……」
思わぬ気持ちよさに奈美子の髪を撫でる手の動きが止まる。
無意識に下半身へと力が入ってしまうのがわかった。
「そんなされると…… で、出ちゃいそうなんだけどっ」
「いいわよ?我慢しないで出しなさい?」
物静かな海岸通り。遠くで聞こえる波の音を掻き消すほどに、
車内にはいやらしく吸い上げる膵液の音が響き渡っていた。
「んぁっ……」
ビクビクと腰を跳ね上げながら、勢いよく射精する俺。
小さな奈美子の口いっぱいに、堪りに堪った欲望を一気に吐き出した。
「んっ んんっ 相変わらずすごい量ね……」
口元から垂れ流れるそれを指で拭い取りながら、
妖艶な笑みで俺を見つめる奈美子。
俺は射精後の少し冷めた感覚のまま、
まるで誘われるように黙って力無く微笑み返していた。