君と共に逝きたい-13
また聞き慣れない言葉が出てきて、俺は眉をひそめ、もう一度座り直した。
そんな俺に、園田は成仏ポイントについて簡単に説明してくれた。
生まれたての死者(生まれたてとは言い方が妙だが)は、100ポイントを所持している。
そして成仏までの間の行いが悪ければ、どんどん減点されていくらしい。
その成仏ポイントが導入された目的とは、死者が、この世に生きるすべてのものに対して、悪さをしたり、影響を与えるような行為をさせないための抑止効果と、生まれ変わる際にどんな環境の元に誕生させるのかなどを決めるための目安にするためだそうだ。
まあ、評定や内申点のようなものと言えばわかりやすいだろう。
その成仏ポイントや生前の行いなどの情報がコンピューターに打ち込まれ、その上でランダムに次の生が決められる。
「基本的に生まれ変わるのはランダムとはいっても、それはあくまで人間以外の生物に限った話です。
大罪を犯した悪者がまた生まれ変わっても金持ちの子供だったら、やってられないでしょう?
だからそういうポイントを取り入れ、参考にし、不公平にならないような輪廻転生を目指しているんです。
まあ、このポイントも“また”人間に限ったものなんですけどね。」
と園田は俺に責めるような視線を向け、背中を丸めて疲れ切ったため息を吐いた。