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また君に会いたい
【その他 恋愛小説】

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プロローグ-1

女は腫れた頬をそのままに、放心状態でテレビを眺めていた。


もうすぐ朝の八時になろうとする頃、テレビは和やかに『可愛すぎる動物動画ランキング』なるものを映し出していた。


土鍋に収まり気持ちよさそうに眠る猫、テレビの音楽に合わせて歌う犬など様々な愛らしい動物が次々と映し出されていく。


(平和で羨ましい限りだわ)


女はチッと舌打ちをした。


自分が不幸であればあるほど、無邪気な動物の姿が妬ましくなる。


それもそのはず、女は朝も早よから一緒に暮らしていた男と些細なことで小競り合いを始め、いつものごとく男が女に手を上げて、この狭いワンルームから出て行ったのである。


そんな喧嘩をしょっちゅう繰り返しては、女は顔や体にアザをこしらえていた。


そして、いくらか冷静になった男が再び部屋に戻ってきては、謝る代わりに女を抱く。


まるでルーチンワークのような決まったパターンに女はほとほとウンザリしていた。



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