恋人達の悩み6 〜桜、舞う〜-3
そう結論を出した龍之介は、一度目は美弥の玩具になる決心をした。
溜め込み過ぎた性欲を発散し、なるべく早く正気付いて貰うために。
それに何より、願いが叶うかも知れないという淡い期待がある。
一週間も足腰が立たなくなる程に、激しいSEX。
さすがに一日中とは言わないだろうが、この分なら朝方まで行為に耽る事ができそうだと、龍之介は思った。
自慰ではどうにも解消できなかった空虚さを、正気付いた美弥と共に埋め合えると。
そんな理由があって二人は……今は主に美弥が、深い悦楽を貪っていた。
上になっていた美弥の全身に、絶頂を知らせる痙攣が走り始める。
「んぁ、ああぁ……!ふぁ……あ、ああぅ!」
どうやらイきたくないらしく、美弥は動きを止めてしまった。
だがイかない程度に快楽を得るべく、腰が僅かにくねっている。
それを見た龍之介は美弥の腰をホールドし……自らの腰のバネを矯めると、思い切り肉剣を突き刺した。
ぐっちゅうっっ!!
「―――――ッ!!!」
堪らずに、美弥は絶頂を迎える。
この一突きで美弥がイくだろうと予期していた龍之介は、込み上げる射精を必死で堪えた。
たっぷりと美弥の相手を務められる精力は無論あるのだが、今はまだイきたくない。
「あ、あぁ……!」
はぅ、ふうぅ……!
荒い息と共に、精液を吸い上げるべく秘裂がびくびくと収縮している。
「まだだ、美弥」
繋がったまま、龍之介は体位を変えた。
「ひぁ、あふぅ……!」
お尻を丸ごと曝け出す後背位に、美弥の口から抗議らしき声が漏れ出る。
「んぁ、あぁ……きゃふ、はうぅ!」
綺麗な色の皺が寄った可憐なすぼまりを見ないように視線を腰から上に固定しつつ、龍之介は手で腰をがっちり引き寄せて内部の撹拌を始めた。
それに合わせて美弥は、より深い悦楽を味わうべく腰を動かしている。
まだ足りない。
もっと欲しい。
腰使いからそんなメッセージが読み取れてしまい、龍之介は微笑んだ。
これは本当に、望みが叶いそうである。
ここまで貪欲に性を求める美弥を見るのは、今夜が初めてだ。
ならば体力の尽きるまで……愛情を交わすのを優先しているせいで普段はできない激しい交わりで、この期待に応えるべきだろう。
「さあ、美弥。まずは一回イかせて貰うよ」
ならば精力を発散する事に躊躇いを覚える必要はないので、そう言うと龍之介は激しく腰を打ち付け始めた。
「ああぁっ!んぁ、あっ……!いい、あぁもっとおぉ!」
よだれを垂らさんばかりにして喘ぐ美弥を見て、龍之介は決心する。
スキンのストックもたっぷりあるし、今夜一晩で足りないならば明日一日中をかけてでも、美弥との交わりを全うしようと。
翌朝。
「は……!」
「んぅ……んふ……」
窓の外からは、ウグイスや雀の鳴き声が聞こえてくる。
朝の眩しい日差しが、部屋の中に溢れていた。
「ん……!」
びゅるっ、どくっ!