乳首検診-1
「これは大変固い乳首だ。治療が必要ですね」
診察ベッドに仰向けになった俺のシャツをたくしあげながら、先生は言う。
先生の手は俺の左の乳首をつまんでいる。
「っ…あっ…あの、これって病気なんですか?」
俺の乳首を指でクリクリと転がしながら、先生が言う。
「大丈夫、治療すればすぐに治りますよ。さっそく今から治療を始めましょう」
先生は俺の乳首を固く尖らせた舌先で刺激し始めた。
(うそっ…俺…乳首、舐められてる?)
「あっ…うあっ……や、やだ!」
「おや、怖いですか?」
「あの…変な声が出て…そのっ…」
「恥ずかしいことではないですよ。声は沢山出してください。その方が早く治りますよ」
俺、七星(ななせ)は現在14才で、中学校では剣道部に所属している。
そもそも今日は部活中に軽いねんざを負ったため、整骨院に来たのだ。
なのに、ねんざを診るついでにと上半身の診察を受け、『乳首敏感症』と診断された。
おかしいとは思いつつ、若く真面目な先生だったから、なんとなく抵抗できないでいた。
もしかして世の中には本当にそんな病気もあるのかも…とも思ってしまった。
「…ん…あっ…せ、先生…まだ治療…終わらないんですか?」
しばらく先生は俺の左乳首を口にくわえたり、吸ったり、軽く歯で噛んだりしていた。
俺の左胸は先生の唾液でヌラヌラと濡れ、その中心には赤く腫れ尖った乳首があった。
(むしろ固くなってないか…?)
「七星くん、右の乳首も固くなってない?」
突然先生は俺の右乳首をつまむ。
「…んあっ…!」
ふいに訪れた疼くような刺激に思わず嬌声があがる。
その後、先生は乳首用の薬だといって白いクリームを塗り始めた。
人さし指でこすりつけるように何度も何度も。
「い……や…やめっ…!…せ、先生!」
俺は身をよじって逃れようとする。
が、先生の指は執拗なまでに乳首を追い撫で回す。
(いやだっ…なんか…乳首が熱い!)
「七星くんの乳首、さっきより固くなってますよ。ほらビンビンに」
指ではじかれた乳首が『ブルン』となる。
「…な、なってないっ!」
「嘘は良くない。ほら、もっともっと固くなりますよ!」
「…うっ…あああっ…!」
そこからの記憶が、一時ない。
「君は『乳首敏感症』末期です」
気付くと俺はぐったりとした身体を先生に預け、乱れた呼吸を整えていた。
「飲み薬も飲んでください」
先生は俺の頭部を支えつつ、俺の下あごをつかんで唇をこじ開け、水のような液体を流し込んだ。
吐き出せば良かった。でも身体が水分を欲していた。激しい運動をした後のように。
当然のように喉は液体を受け入れた。かすかな甘味と酸味を含んだソレを、飲んだ。
飲んだのが、間違いだったんだ。
「はぁ……はぁ…」
(やっぱり変だ…こんなの治療なんかじゃない!)
呼吸を正し、冷静に考える。
オナニーを知らないわけじゃない。
エロ漫画だって友達から借りる。
そこそこの性の知識はあるつもりだ。
でも、こんなことは知らない。こんな世界は知らない。
男が男に…する?そんなこと想像したことがなかった。
「七星くん、身体はどうですか?」
「え?…あ、…あの俺、もう帰ります!」
…ドサッ…
「痛っ…!」
俺はベッドから落ちていた。顔面から。
「大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫です!…大丈夫ですから!」
俺は、俺を抱き起そうとする先生を振り払った。…振り払ったつもりだったのに俺は先生に抱きかかえられていた。
(なんだ?…身体が動かない!?)
まったく動かないわけじゃない。けれど、身体に力が入らない。身体の自由がきかなくなっていた。
「治療も済んでいないのに、帰られては困る」
「荒療治になるが…」
厳しい先生の言葉に身体が一瞬ビクリ、となる。
「君には注射が必要だ」
「…ちゅ、注射!?」
「君には太いかもしれないが」
太い注射という言葉に、優しかった先生の豹変に自分の表情がこわばるのを感じた。
そして次の瞬間、先生は俺のズボンと下着に手をかけ、強い力で一気に引き下げる。
「やっ…!?」
外気にさらされた俺の股間は、反動でブルリと固く勃ち上がった。
(…なんで?…なんで俺の…こんなになってんだよ!)
本当はわかっていた。薬と称された液体を飲んでから、下半身が疼いていたことを。そこに心臓があるかの如く、ドクドクと脈を打っていたことを。
「乳首もおちんちんもこんなに固くして…」
「僕は純粋に治療をしているのに…本当に君はいやらしい子だ」
「それとも男相手の僕に興奮しているのかな?」
「んなわけあるか!それにどこが治療だよ!変態!ヤブ医者!」
「生意気な子だ…お仕置きだな」
ふいに先生は俺のペニスを掴んだ。そして掴んだまま、その手に力を込め圧迫した。
「…っ…あ!!」
変態医師の手の内で自身のモノが激しく脈打つのを感じた。
「それに君に変態呼ばわりされるのは心外だな」
「君はさっき乳首だけでイったんだよ?」
クソ医者…先生は俺の下着を俺の目の前につきだす。
その内側には、ほんのり白濁したヌラリとした液体が付着していた。
「変態は君なんだよ」