赤い唇<前編>-6
右手で陰茎を握り締めながら、少しずつ根元に向かって舌を這わせる私。
先端に溢れる蜜をそっと舐め取ってあげると、
龍二さんの腰が少し震え上がるのがわかってなんだか嬉しかった。
「加奈…… 奥まで咥えて?」
その言葉を聞き先端を唇で覆うと、徐々に顔を根元へと移動させる。
はじめは噎せ返ることもあったけれど、いつのまにか少しずつこの行為にも慣れてきた。
気がつけば右手で根元を擦ったりなんかして、
すっかり身体に教え込まれてる自分がちょっと恥ずかしかったりもする。
「うまくなったな…… すごく気持ちいいぜ?」
龍二さんに褒められた。
たったそれだけのことでこんなにも喜んでしまうなんて我ながら単純だ。
同時に、身体の奥から熱い蜜が堰を切ったように溢れ出してくるのがわかる。
舐めてるだけで、腔内がちょっと刺激されただけで濡れるなんてと思いつつも、
耐えきれずそっと右手を股間に移動させては、
ばれないようにこっそりと秘部を弄りはじめてしまう私。
「んあっ…… んんっ」
包皮を剥いてクリトリスに触れると、思いのほか大きな声が出てしまった。
「どうした?もう我慢出来なくなっているのか?」
視線を泳がせながらコクリと頷く私。
「だったらちゃんと言えよ?俺がもっと気持ちよくしてやるから……」
そう言うや龍二さんは私の身体を抱きあげ、ベッドのある部屋へと移動していった。
ベッドに背中をつけるや、跨れと言わんばかりに指で私を呼び寄せる龍二さん。
私が躊躇いがちに足を上げ、ゆっくりと龍二さんのうえへと身体を乗り上げていると、
その動きに焦れたのか、少し強引に腰を移動させられては、
躊躇なく私の秘部へと陰茎を挿し込んできた。
「んぁっ んんっ い、いきなりですかっ?」
「いきなりもなにも、充分過ぎるほど濡れてるじゃねぇか?」
返す言葉がなかった。
だって、すでに私のそこは濡れているなんてもんじゃない。
いちど中で出されたんじゃないかと思えるくらい激しく濡れそぼっていたからだ。
「相変わらず、すげぇ濡れっぷりだな」
「いやぁっ だからそう言うことはっ い、言わないでくださいよっ」
もともと濡れやすい体質だと思う。
エッチなことを考えるたび、すぐに濡れてしまうこの身体は生まれついてのものだ。
でも、ひとつだけ龍二さんにはわかってもらいたい。
ひとりでしてる時はこんなにも濡れやしないと、
龍二さんとしてるからこそ、いつも以上に濡れてしまっているのだと。
膝をつき、クリトリスを擦るように、ゆっくりと腰を前後に揺らす私。
深く奥まで挿し込まれた陰茎は、私の膣内いっぱいに膨れあがっており、
動くたび、何度も膣壁がこすれてしまっては、それだけで激しく身震いしてしまう。
「んっ 龍二……さんっ あっ んんっ」
揺れる胸を鷲掴み、指先で先端を激しく弄る龍二さん。
身体中の至るところが気持ち良くて、すでに私の頭の中は真っ白になっていた。