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花びら
【青春 恋愛小説】

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-4

智史と約束していた駅前のカフェに全力ダッシュでいくと、もうそこには智史がいた。

「ごめん!遅れた!」

「え?遅れてないよ?まだ2時58分だし。」

「うっそ!?」

驚きを隠せず、智史が持っていた携帯を奪い取り、時間を見ると

「マジだ!私の足はまだ衰えてないな!」

「さすが、50メートル記録保持者!」

「うっわ。それ小学校の話だから(笑)」

などと、智史と話していると、なぜか依田幸祐の名前が浮かんだ。

「そういえば、依田幸祐って知ってる?」

「あぁ、知ってるよ。あの女子人気がすごいやつだろ。」

「そんなに有名なんだ。」

「それがどしたの?」

「いやぁ。この前声だけ聞いて顔見なかったって真樹に言ったら、もったいねー。とかいってたからさ。」

「なんか妬けちゃうな。」

「あ、ごめん。」

そうか、やっぱり依田幸祐は人気なんだ。
顔見てみたいなー。見るだけでも。

「そうだ。映画見にいこ。あの犬のやつ。」

あのあと、映画を見に行った。
自分で誘ったくせに智史は寝てたけど。


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