13-8
「この傷跡が消えちゃっても....一緒にいてくれる?」
「なに言ってんの。当たり前。そしたら、同じ場所に墨でも彫るわ」
「傷の刺青?」
「んー、絢の名前」
「....私単純だからすぐ信じちゃうよ?」
「男に二言はねぇから」
真っ直ぐに話す誠が好きでたまらない。
再び傷に唇を寄せる。
いとおしさから、舌で傷をなぞる。
「....絢ちゃん、エロいな....」
「....嫌い?」
「好き」
「...うれしぃ...」
「絢ちゃん、俺そんなんされたらまた....我慢出来ねーから...」
「呼び捨てで呼んでくれるなら、何回でもして?」
「絢....」
自分でも恥ずかしくなるくらい大胆だと思う。
何がそうさせているのかは、分からなかった。