ヘタレ男と愛玩奴隷-7
「私は普通の女の子よりずっとずっと性欲が強くなるように改造されてるんです!ケイさんが普通の女の子みたいに扱うから……そういうのが好きなんだって思うじゃないですか……」
だから努力して、普通の女の子だと思われようとしたのに。
「私はずっと奴隷だったから……束縛されてないと安心出来ないんです……」
アメリアは両手でケイの顔を挟んで、黄色い瞳を見つめる。
「愛玩奴隷の私も好きなら……抱いて下さい……私……ケイさんに束縛されたいんです」
そう懇願するアメリアに、ケイは自分の間違いに気づいた。
アメリアは普通の女の子になりたいワケじゃない……ありのままの自分を愛して欲しいだけなのだ。
「俺……アメリアを愛する事に関しては誰にも負けないつもりだ」
「はい」
「あと……胸の大きさにはこだわらないから」
「はい」
クスクス笑うアメリアをそっと押し倒したケイは、薄手の掛け布団で2人の身体を隠す。
そんな2人を黙って見守っていた2体の精霊は、邪魔にならないようにそっと部屋から出ていくのだった。
翌朝
アメリアは大好きな暖かい腕に包まれて目を覚ました。
愛玩奴隷だった時は、事が終わるとベットから追い出されていた。
どんなに疲れていても、例え気を失っていたとしても、無理矢理覚醒させられていた。
奴隷は主人と朝を迎えたりしないのだ。
なのに今は暖かい腕の中で穏やかな朝を迎えている。
アメリアはふと昨夜の事を思い出し、顔を赤くして悶えた。
身体の隅々まで施される優しい愛撫、囁かれる愛の言葉……正直、ケイは上手いワケじゃなかった。
なのに与えられる快感は今までの相手の比にならない程で……何度も何度も絶頂に昇り、それでも、もっと欲しいと求めて……。
「ん〜…アメリア?」
横でジタバタと暴れるアメリアの動きでケイも目を覚ます。
「あ……ごめんなさい」
「なんだよ〜?何暴れてんの〜?」
寝ぼけたケイは間延びした喋り方でアメリアに抱きつく。
「あの……ちょっと……夢みたいで……」
こんな幸せな朝は人生で初めて。
「夢じゃねぇよぉ〜?何だったらもっかいスル?」
ケイはアメリアの肩にちゅうっと吸い付き、アメリアはくすぐったそうにクスクス笑った。