あの頃出来なかったこと-11
あたしは身体を起こすとそっと優真先輩の身体に跨がった。
言われた通り、お尻を優真先輩の顔の方に向け上半身をゆっくり倒せばあたしの目の前には、彼のそそり勃ったペニス。
汗で少し酸っぱい匂いのするそれを、チロリと根本から舐めてみると、優真先輩の身体がピクリと反応していた。
それが何だか嬉しくて、あたしはペニスに何度もキスをした。
ふと、陽介とのセックスを思い出す。
陽介が初めてだったあたしには、フェラなんてどんな風にすればいいのかわからなかった。
下手くそなあたしに、陽介はどうすれば気持ちいいのか教えてくれた。
それを思い出しながらあたしは優真先輩のソレをそっと握る。
舌を突き出し、先端に触れてみる。
尿道口をそっと舐めあげ、カリ首の段差を弄びながら、裏筋に舌を這わせると、ピクリと優真先輩の太ももが小さく跳ねた。
陽介は、睾丸も責められるのが好きって言ってたっけ。
何往復も裏筋を行き来していた舌を、さらに根本まで走らせ、陰毛でザラザラしている陰嚢までやってくると、それをカプリと咥え込んだ。
「うわっ！ め、恵……それ……は……」
途切れ途切れになりながら、優真先輩は目の前にあるであろう、あたしのお尻の双肉をしがみつくように鷲掴みにしてきた。
「んっ……、んっ」
口の中で睾丸を転がしながらペニスをしごいたり、空いてる手で陰嚢をマッサージしてみたり。
なるべく休まず気持ちを込めながら、あたしは口をゆっくりペニスに移動させた。
そして亀頭の割れ目あたりを念入りにねぶりながら、根本まで咥えた。
「恵……、ヤバい。めっちゃ気持ちいい……」
あたしのお尻を優しく撫でながらそう言う優真先輩。
なるべく唾液を出しながら、ゆっくり頭を動かす。
普段、陽介にしてるみたいに丁寧にしてると、まるでアイツのをフェラしてるみたいな気持ちになってくる。
陽介も今頃くるみさんとこんなことしているのだろうか。
そう考えると涙がまた込み上げてくる。
優真先輩とのエッチの合間ですら、陽介の存在はあたしの胸を痛くして、それを振り払うように頭を動かし続けた。