8-5
あ「それは全身麻酔のときでしょ?」
ま「らしいよ。俺、局部で済んだっぽい」
て「でも運ばれた時意識なかったらしいじゃん」
ま「なんかね、出血が多くて一時的に失神したらしい。でも傷そのものはそんなにデカくねーから」
は「マジで?山中盛りやがったな...」
て「なんだー心配して損したわ」
ま「お前少し黙ってろ...」
あ「まぁとにかくさ、よかったじゃん」
ま「まぁな。あ、そう言えばあの二人は...?もしかして俺、片方殺した?」
は「いや、生きてる生きてる」
ま「なんだー俺殺っちまったって思って超ビビったもんマジで」
あ「まっちゃんが刺した方は退院まで時間掛かるらしいけど、もう片方はすぐ退院するっぽい」
ま「そっか。.....まさかお前ら何もしないで終わりなんてことないよな」
は「もち」
ま「ボコんなら俺の腕が治るまで待ってくれよなー。あの刃物の方マジで潰すわ」
あ「それがね、そう言う方向じゃないんだよ」
ま「は?」
暁生が計画を話した。
鉄弥と違い誠は飲み込むのが早かった。
ま「なるほどねー。なんかパッとしない気もするけどな」
あ「でもネット上でてめーの顔のコラ晒されてみ?携帯番号も晒してやるからさ、地味っぽいけどかなりエグいよ」
て「こえーよー...」
は「よく分かってねぇくせに」
て「うるせー!」
ま「でもまぁ楽しみだな。画像送ってくれよ」
あ「勿論。なんならオカズにしちゃいな」
ま「気持ちわりぃよ....。手伝えなくて申し訳ねぇな...」
は「まっちゃんと絢の分の仇を返すわけだから」
あ「俺とげんちゃんで済むしね」
て「俺は?!」
小一時間ほどは話しただろうか。
話が尽きることはなかったが急ぐ用事もある。
去り際に鉄弥は菊の花を丁寧に花瓶に挿していた。
誠は口では文句を言っていたが、仲間の良さもまた噛み締めていた。