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【青春 恋愛小説】

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7-2

「元、ちょっといいか」

「...はい」

「昨日の件で話したいことがある。このあとすぐ進路指導室に来てくれ」


そう言うと山中はクラスを覗いた。


「今日の一限目の俺の授業は変更して自習にする。各自課題とか進めておくように」




クラスがざわめく。
早々に寝に入る者、仲良しグループで話し出す者、課題を始める者。




元は山中と共に廊下を歩いて行った。


鉄弥と暁生だけは盛り上がる気にも眠る気にもなれず、硬い表情を崩さないまま待ち続けた。

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指導室に入る。
山中と二人きりの室内は、鼓動が聞こえそうな位に静かだった。


長机を挟んで座る。
切り出したのは、山中だった。




「昨日の夜のうちに、誠が殴り倒した二人のうちの片方から話を聞いた。もう一人は誠に刺された傷が深くて、聴取出来る状態じゃなかった。でも生きてるから安心しな」

「はい....」

「話は木下ってやつから聞いた内容だ。あいつの主観もあるかもしれないが、大筋は掴めるだろう」

「はい。お願いします」




山中が、続けた。




絢のクラスメイトである男子生徒・木下は、絢に好意を持っていた為、放課後に用具室に呼び出して告白すると友人・高畠に告げた。

高畠は興味があるので自分も行っていいかと聞かれ、少し躊躇ったが許可した。

木下は、高畠が普段から護身用と称してナイフを持っていたことを知っていた為に、間違っても使わないでくれと念を押し、高畠もそれを了解した。

放課後になり絢に声を掛け、一緒に用具室に来てほしいと伝えた。
高畠もいるということで絢は怪訝そうな顔をしたが、すぐに了承してくれた。


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