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姉の匂い
【姉弟相姦 官能小説】

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第四章-2

 その日の昼休み、突然結衣の友達の夏美が翔太の教室に走ってきた。
「何しにきたんだよ、そんなに慌てて」
 夏美の弟の健司がそう言ったが夏美はそれを無視して翔太を見つけると
「翔太君、大変なの、さっき結衣が突然頭が痛いって言って、保健室に連れて行ったんだけど途中で意識が無くなっちゃって……」
 夏美の言葉に翔太は教室を飛び出し急いで保健室に向かった。
 保健室に着くと既に数人の教師がいた。
 翔太が結衣が寝ているベッドの枕元に行くと
「意識が無いから今救急車を呼んだ」
と説明した。
 それから一緒に救急車に乗り病院に行ったが………



 結局、結衣は二度と目を覚ます事は無かった。



 すぐに父も病院に来て医師から説明を受けたり原因を知らないかと聞かれたりしたが翔太は何も考える事が出来無くなり何も答えられなかった。
 とりあえず一旦家に帰り自分の部屋でふと我に返り、自分のせいで結衣が死んでしまった、もう二度と結衣と話す事が出来ない、もう二度と結衣に触れる事も出来ない、もう二度と結衣の笑顔も見られない、もう二度と………そう思うと後悔と悲しみで涙が止まらなかった。



 翔太は通夜の前に父に全てを話した。
 自分のせいで結衣が死んでしまった、こんな事になるなら自分が死ねば良かったと……
 すると父は翔太を優しく抱き締め
「そんな事を言うな、自分が死ねばなんて絶対考えちゃ駄目だ、結衣だってきっと後悔してない、お前の事を命がけで守ったんだ、そんな考えだと結衣が悲しむぞ」
 そう言って父も翔太と一緒になって泣いた。
 それからも翔太は涙が止まらなかったがずっと結衣のそばを離れなかった。



 葬式が終わり火葬場で結衣が焼かれ骨になったのを見ても翔太はこれが結衣だとは全く実感が無かった。
 しかし遺骨を骨壺に移す時、翔太は周りの目を盗んで小さな骨をひとつ、急いでポケットにしまった。



 全てが終わり部屋に戻ると翔太はポケットから骨を取り出し粉々にした。
 そしてその粉末を小さなビンに入れた。
何故そんな事をしたのか自分でもよく解らなかった。
 だけどここに結衣の一部がある、これを一生大切に持っていようと心に決めたのだった。



 結衣がいなくなってからというもの翔太はまるで抜け殻のようになってしまった。
 かろうじて毎日学校には行っていたがみんなと笑い合う気にもなれずいつも一人でボーッとしていた。
 一番仲のよかった健司や結衣の友達の夏美が何度も励まそうと話し掛けたが翔太は寂しそうに笑うだけだった。
 健司も夏美も翔太をどうにかしたかったがそれ以上は踏み込めずもう何も出来なかった。
 学校から帰ると翔太は結衣の部屋に行きベッドの上で結衣の事や今まであった色々な事を思い出し何時間も泣き続け、やがて泣き疲れて結衣の布団で結衣の匂いに包まれて眠ってしまう、そんな毎日を過ごした。



 時は流れ翔太は三年生になり少しずつではあったが結衣を失った悲しみは癒えてきたが相変わらず翔太は毎日無気力な生活を送っていた。




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