俺だけの晴菜-8
精神力を使い俺は静かに晴菜を引き剥がした。
「ごめ・・」
言葉にならない言葉をとにかく口から吐き出した。
「ごめん。こんなことするつもりじゃなかった」
そんな俺をじっと見つめていた晴菜が静かに口を開いた。
「じゅん」
え?
「純」
生まれて初めて、晴菜に名前を単純に呼び捨てされ
俺の中の兄という部分が吹っ飛んだ。
「純。私のこと嫌い?」
「・・・いや・・・。好き」
「それは妹として?」
「違うよ。オンナとして」
「じゃぁ・・・」
「純。抱いて?」
はるな。
「純。私を純のものにして?」
「晴菜」
「お願い。抱いてほしいの」
そんな言葉を好きなオンナに投げかけられて
何もしない男がいるだろうか?
そこまで言うと晴菜は再び俺の腕の中に飛び込んできた。
ゆっくり、ゆっくりと
壊れないように俺は晴菜にキスをした。
だんだんと深くなるキスに
晴菜はさっきのように色っぽい声でつぶやいたけど
さっきのように「純にぃ」ではなくて
俺のことを「純」と呼んだ。
その声に反応した俺は
晴菜を妹だと思う部分を捨て去った。
晴菜を抱きしめていた手が
ゆっくりと晴菜のパジャマのすそから入り込み
じかに晴菜の肌をさすった。
そして、その手は段々と上に上がっていって
晴菜の胸をさわり始めた。