投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

露出する女
【痴漢/痴女 官能小説】

露出する女の最初へ 露出する女 79 露出する女 81 露出する女の最後へ

里美 第6話-1


太一


「暇だなぁ…」
義父との事があって半月、遠慮しているのか気まずいのか、義父が里美の家に寄り付くことはなかった。

「里美、腹減ったな。ピザ頼もうよ」
ある日の日曜日、珍しく夫も家でくつろいでいた。

「うん、いいよ。台所にメニューあるから決めてよ」

ピンポン ピンポン
40分ほど経った頃、玄関のチャイムが鳴った。

「はーい」

「あれっ?」
玄関の扉を開けると、どこかで見たような男の子がピザを持って立っていた。

「ピザをお持ちしましたっ。。。」
男の子も気づいたみたいで、怪訝な顔で里美の顔を見ている。

「どっかで逢ってるよね?んとぉ、、、えぇ、どこだっけかぁ」
里美がもどかしそうに言った。

「確かあの…雨の日に車を溝に落として。。。」
おどおどした感じで、その男の子は言った。

「あっ!あぁーーーーーっ。そうだぁ。あの時の!」
里美が全部思い出した様に、はち切れそうな笑顔で言った。

去年の梅雨時、里美の不注意で車を縁石に乗り上げさせ脱出できなくなり、困り果てて途方に暮れていた時、3人の高校生の男の子達がきてくれて助けてくれた事があった。

お礼をしようと名前を聞いたけれど、3人とも里美に「気をつけて帰って下さい」と言ったきり、雨の中をずぶ濡れになりながら帰っていったのだった。
その3人の中の1人で目立たない男の子だった。

「あの時はほんとにありがとうございました。ほんと助かりました」

「いっ、、いえ、そんな大した事してないから」

男の子は真っ赤な顔をしてうつむいてボソッと言った。
いかにも彼女できないだろうなぁ…みたいな童貞クンみたいな。

「バイト長いの?」

「いえ、近頃です。。。。。ヒマだから…」
続かない会話に、1人苦笑しながら代金を渡した。

「ちょっと待っててね」
里美はそう言って、男の子を玄関に待たせたまま奥へ入っていった。

「この子、ほら去年車を引き上げてもらって助けてもらったって言ってたでしょ」
夫を連れて戻ってきた里美が、男の子に缶コーヒーを渡しながら紹介した。

「前に言ってたっけ。その節は、お世話になったみたいで、本当にありがとございました」
普段無口な夫も、この時だけは笑顔で、心から礼を言った。

「じゃぁ、今度ゆっくり遊びに来ればいいよ。なっ、里美」
うつむいて、ただただ恐縮している男の子に話も長続きせず、夫も苦笑して後を里美に任せると奥へと引っ込んだ。

「携帯持ってる?もし良ければ番号教えて欲しいんだけど」
そう言った里美に、男の子はこくんとうなづくと、自分の携帯の番号を教えてくれた。

「じゃ…じゃぁ、あの...ありがとうございました」
男の子は、やっと解放されたという感じで、缶コーヒー片手に帰っていった。


露出する女の最初へ 露出する女 79 露出する女 81 露出する女の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前