隼人【1】〜8月20日(火)〜-1
唐突だが、俺に彼女ができた。
家が近所で幼い頃からよく遊んでいた女の子――美咲。
好きだったことを告げると「隼人とならいいよ」と一発OKだったという次第だ。
彼女の魅力はなんといってもあの巨乳である。
美咲の巨乳について語りたいのだが、そんなことをしていたら残り少ない夏休みなどあっという間に終わってしまうことだろう。
「おにーちゃん、美咲おねーちゃんが遊びに来てるよ」
妹――といっても母親は違うけれど――の林檎がノックもせずに部屋にやってきた。
あと5分遅ければオナニーしていたかもしれないので、ノックしてほしいもんだよ……。
「ああ。すぐ行くよ」
そう言って携帯電話で時間を確認する。
午前11時26分――約束の時間より34分早い。
「なんだよ美咲。随分と来るのが早いじゃないか」
美咲は居間で林檎の相手をしていた。
俺の視線はついつい彼女の胸にいってしまう。
「早く隼人と会いたくてさ〜♪」
嬉しいことを恥ずかしげもなく言う美咲。
美咲は林檎に「またね」と言うと立ち上がり、俺の手を引いて部屋へと向かう。
「まっすぐ部屋にくればいいのに」
「んー……なんかね、林檎ちゃんと遊ぶのが癖みたいになっちゃってて」
彼女になる前――ただの幼なじみとして家にやってきていた時から、美咲は一旦林檎とトランプなどをして遊んでいた。
そのせいか林檎も懐いていて、他の姉よりも姉のように慕っている。
「林檎から見たら美咲は大人だもんな」
「まるで私が大人じゃないみたいな言い方なんですけど〜」
「他意はない」
胸だけは立派に大人だよな、なんて言えるわけもなく。
「ところで、私たち付き合うことになったでしょ?」
「ん、ああ」
「付き合ったら何すればいいのかな?」
「…………」
そんなこと俺に聞くなよ。
エッチなこと以外思いつかないんだよ俺は!
「トランプでもする?」
「それじゃ今までどおりだろ」
「そっかー……隼人は何かないの?したいこと?」
とりあえずその胸を揉ませてください。
「な、ないかな……」
「え〜?ないの〜?」
くっ、ここで印象を悪くすればいくら幼なじみとはいえ嫌われて最悪「別れよっか」なんて言われるやもしれん。