6-9
「みーちゃん...」
「....ん?」
「....どこにもいかないで。そばにいて....」
「うん、ずっと一緒。ずっと元ちゃんのそばにいるから....」
元は、美帆との約束を破るだろう。
美帆は悲しむかもしれない。本当に離れて行ってしまうかもしれない。
覚悟の上だ。
しかしそれでも、美帆のいない生活なんて考えられなかった。
疑うことなく、元の気持ちに偽り無く答えた美帆は、そっと元の額に唇を重ねる。
元が寝付くまで、髪を撫で続けた。
美帆の胸で眠る穏やかな表情の、元。
元にも、また笑顔が戻りますように。
「ずっと.....ずっと一緒だよ」