第十一話〜告白〜-5
女子諸君も似たような態度だったというのに、今は「いいな〜」と羨ましがる者や「私も彼氏作る!」などと意気込む者ばかり。
中には「なにあれキモ」と前と同じように貶している者もいるが、ごく少数だ。
「ふ…」
俺は愛理の頭をなでなでするという羞恥プレイを敢行しながら、そんなクラスメートたちに向けて言った。
「悔しかったらお前らも恋人を作ってみろ!」
優越感。
愛理と出会うまでただのオタクだった俺は、愛理と出会ってリア充のオタクへと昇格した。
オタクだとバカにしていた連中を見返してやったのだ。
「見せつけやがって…はぁ、結婚したい…」
神田ちゃんは注意する気力がないのか凹んでいた。
「えっへん!」
愛理が小さな胸を張る。
「弘樹は最高だよ!」
彼氏の前で彼氏自慢を始める愛理。
というかホームルームはいいのか神田ちゃん。
でも、と愛理が続ける。
「避妊具をちゃんと付けないと、
・・・・・
私みたいに妊娠しちゃうよ?」
「…………は?」