第六話〜接吻〜-5
いつもは不衛生ながら私服のままソファに寝ているというか寝転がっているのだが、果たしてレンレンと寝る時も私服のままでいいんだろうか。
パジャマはあるにはあるけど、最後に着たのはたしか中学生の時だから、サイズが合うかは怪しいところだ。
「終わったよ」
ドアの向こうから声がして、俺はそーっとドアを開けた。
緑一色のパジャマを着たレンレンがいた。緑にも色々あるが、これはエメラルドグリーンと言える。
夏ということもあってか、布は薄いように見える。いや、そもそもパジャマは薄いイメージしかないんだけど。
「………」
えーと、女性はたしか寝るときはブラを外すんだったっけ?
じゃあレンレンは今、ノーブラ?
ノーブラレンレン。やば、なに考えてんだよ俺は。
「えっちなこと考えたでしょう」
「そ、そんなことはない」
「嘘つき」
バレていた。
脳は眠くとも下半身はまだ元気らしい。
「そこに座って」
言われて簡易ベッドと化したソファに座る俺。
「んぐっ!?」
まさに座った直後。
唇を塞がれた。
油断していたためか俺はそのままソファに倒れこんでしまい、図らずもレンレンが俺に覆い被さる形になる。
「んあっ」
彼女の舌が口の中に進入してくる。
俺もそれに応え、互いに舌と舌とを絡めあわせる。
「れろれろ、んちゅ…」
興奮してきた俺は腕をレンレンの腰へと回し、両手で彼女のお尻を撫でた。
「んふっ、こ、こら…!」
俺から顔を離そうとするレンレンだったが、俺はすかさず後頭部に腕を回して無理やり顔を引き寄せた。
「んあっ」
片手でレンレンの頭を押さえて逃げられないように。
そしてもう片ほうの手で、彼女のパジャマの胸のあたりからボタンをひとつずつ外そうとする。
「れろんちゅ、れろ…ふぁ」
どうしてこう、他の人のボタンってのは外しづらいのだろうか。
「あっ、んちゅ…」
まどろっこしくなった俺はボタンを外すのを諦め、先ほどと同じように彼女のお尻を撫で上げた。
いや、特に尻フェチとかではないんだけど。
「ひうっ」
可愛らしい声をあげるレンレン。
逃げようともがく彼女だったが、頭とお尻を押さえられていてはそれも叶わず、かといって空いている両手を使う余裕もなさそうだった。