第五話〜誘惑〜-3
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ムラムラ…じゃなくてモヤモヤしながらも学校へ行くと、幸いレンレンはまだ登校してきていなかった。
「ふぅ」
とりあえず席につく。
レンレンは休みだろうか。それならそれで気が楽なんだけど。
オナニー写真を送ったために恥ずかしくて学校にこれない、とかだろうか。
でもおっぱい写真を送っておきながら何事もないかのように俺と接していた女だぞ。
などと考えていると、不意に背後で物音がした。
椅子を引く音。誰かが座る音。
後ろはレンレンの席だ。普通に考えるならレンレンが座ったのだろう。
「おはよう弘樹」
案の定背後からレンレンの声で挨拶をされた。
「お、おう」
振り向かずにそう返す。
レンレンの顔を見るわけにはいかない。あの写真のことを思い出してしまう。
しまった勃起してきやがった!オサマレオサマレオサマレ…。
「弘樹、写真見てくれた?」
「写真!?い、いや、見てない!見てないぞ!」
「嫌いに、なった…?」
「あの程度じゃならない」
しまったぁぁぁ!?見てないって言っておきながら何言ってんだ俺は!
「そう…よかった。弘樹」
「な、なんだよ」
「私、やり方変えることにしたの」
やり方…?
オナニーのやり方、とか…?なんてな。
***
昼休み、レンレンからのメールを受信した。
振り向くとそこにはレンレンが座っている。
なぜわざわざメールしてきたのか疑問に思いつつも、なんの躊躇もなくメールを開く。
「ぶっ!?」
『二時間目が始まる前、トイレにて』という本文とともに、一枚の写真が添付されていた。
放尿。
おしっこしているところを自撮りした写真。
学校で何をしてるんだこいつは。
「えっ」
またレンレンからのメールを受信する。
嫌な予感がする。
嫌な予感しかしない。
意を決して(今度はどんな写真が添付されているのか気になったわけじゃないぞ。断じて!)メールを開くと『三時間目が始まる前、トイレにて』という本文とともに、やはり写真が添付されていた。
「お、おう」
オナニー写真や放尿写真に比べれば大して刺激の強くない写真。
スカートをまくりあげ、ピンク色のパンツを自撮りしたらしい。
パンツに染みができてるのは気のせいじゃないはず。