第二話〜訪問〜-5
「よし、んじゃエロゲーでもすっか」
「どうしてそうなるの」
あ、復活した。復活早いよね、前も思ったけど。
「姉汁にすっか」
「せめて抜きゲーじゃないのに…ではなくて」
今のは『姉汁というエロゲーが抜きゲー(九割以上がHシーンのエロゲー)』だと知ったうえでの発言だよな。レンレン自爆。
「レンレンは普段、どんなエロゲーをやってるんだ?」
「最近はあねし…こほん。エロゲーなんてやったことないわ」
もうバレバレだってのに。別に隠す必要ないだろ。俺だってエロゲーするんだから。
「ふーん。で、結局なんのゲームをするんだ?」
「ここは無難に格闘ゲームで」
「言っとくけど俺は強いぜ?」
***
「完敗しました」
腕には自信あったのに、俺は一勝もできなかった。無限コンボなんて初めてくらったぞ。
「暗殺者として当然よ」
何が当然なのかは不明である。
格ゲーやってるだけで数時間も経っちまった。おかげでいい時間になってきた。
いい時間って別に変な意味じゃないぞ?帰らせるには丁度いい時間って意味だ。
「そろそろ帰ったほうがいいんじゃないか?」
「………」
コントローラを握ったまま黙り込むレンレン。
やがてコントローラを手離して立ち上がった。
「そうね。ターゲットはあなただけではないのだから、帰らなければいけないわ」
「おう。気ぃつけて帰れよ」
「私は暗殺者…通り魔ごときに殺されはしないわ」
中二病乙。