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「うーん...確かに優しいけど....過保護っぽいと言いますか...」
「あー確かに、そんなフシはあるよね(...なんで今敬語...)」
「元くんはさ、もっとこう....クールっていうか...ミステリアス?」
「...そうなのかなぁ...」
「そうだよっ。絢ちゃんはさ、近すぎて気付かないんだろうなぁ...」
「でもさ、ちょっとさ、変だよね」
「変?」
「うん。まずさ、背が高過ぎ&痩せ過ぎ。あと髪長過ぎるし、ピアスのホールデカ過ぎだし。あ、あと眉毛の全剃りも!」
「個性的でいいと思うけどなぁ...。髪の毛だって、ちゃんとお手入れしてるっていうか、パーマも色っぽいし、スタイルもすごいいいもん!」
「(.....さっきから褒め過ぎじゃね?)でもさ、テツくんのほうが有るべき高校生の姿そのものーって感じで、私は寧ろ兄貴より好感持てるよ。兄貴なんて、首から上と制服がマッチしてないもん」
「うーん......」
「真紀ちゃんてさ、好きな人いないの?」
「えっ!?」
「いや....ただの興味本位なんだけど...」
明らかに真紀は動揺していた。
はぐらかすように質問で返す。
「.....あ、絢ちゃんは好きな人いるいないの?」
「私?うーん......私はねぇ、いるよ!」
「えっ、誰だれ!?」
「へへっ.....あのね、誠くん。まっちゃんが気になるの!」
「そうだったの!?全然気付かなかったよー...」
「うへへ.....。なんかね、言葉使いとかちょっと乱暴なんだけど、根は凄い優しいってギャップがたまんねーんだなー」
「絢ちゃんも言葉使いが..」
「でもさー、兄貴と付き合ってる美帆ちゃんもすげーなーって、思うんですよ」
「美帆さん...」
「あ、真紀ちゃんはまだ会ったことないっけ?」
「うん....話には...ちょくちょく聞くんだけど...」
「すっごいかわいいんだよ!真紀ちゃんにも紹介したいなぁ...ほんと、理想のお姉ちゃんって感じなの」
「そう.....なんだ....」